ライト兄弟よりも昔に熱気球で人を空へ送った「モンゴルフィエ兄弟」がいたことを知ってる?

ライト兄弟よりも昔に熱気球で人を空へ送った「モンゴルフィエ兄弟」がいたことを知ってる?

空を飛ぶ「飛行機」はライト兄弟が発明したことを皆さんはご存じだろう。しかし、空を飛ぶ役割を担う「気球」も、兄弟が発明したことは知っているだろうか。

2018.1.5 UPDATE

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空を飛ぶという夢を追いかけた「モンゴルフィエ兄弟」

兄のジョセフと弟のジャック

フランスで誕生して、気球発明に貢献したモンゴルフィエ兄弟。しかし実は、子どもはこの2人ではなく、16人も生まれた。ジョセフが12番目で、ジャックが15番目の子どもである。この2人が、どのように気球を思いついて、現代の気球の礎(いしずえ)を固めたのだろうか。

出典:www.samsung.com

きっかけは、乾かしている洗濯物から生まれた

兄のジョセフは、たき火の上で乾かしている洗濯物が、うねって膨らんだりしているのを見て、これで人が空へ行けるのではないかと思いついた。しかし気球を完成させるにはものすごい努力とアイデア、時間を要したことは言うまでもない。

実家は紙業者

この兄弟の実家は、とても裕福な紙生業を営んでいて、気球を発明する前はアノネという町で製紙工場を経営していた。そして1782年に藁を燃やしてできた温かい空気を紙袋に入れると、宙に浮くことに気付いた2人は、ますます実験に力を入れるようになった。

最初は水素が使われていた

気嚢の中に詰める空気は、最初は元素記号で最初に来て、燃やすと水蒸気が出る水素が使われていたが、水素は引火しやすいので大変危険なことがわかって、普通の空気を温めることで浮かせた。ちなみに現在の気球は、風船でお馴染みのヘリウムガスが使われている。

出典:gonautical.com

いくつかの模型を作って、試行錯誤を繰り返した

※写真はあくまでもイメージ
ジョセフとジャックは身近にある様々な材料を駆使して、数種の熱気球の模型を作っては、宙に浮かぶように飛ばす実験を行っていた。その中で一番成功したものが、麻布製の直径36フィートの気球を6000フィート(1.8288km)の高さまで昇らせたものだった。

気球発明に結びつくまでの実験

紙袋を作っては、水素や水蒸気を詰めて浮かばせたが、当然浮かばなかった。しかしある日、暖炉の暖かい煙を袋に詰めると、ふわふわと上昇したのだ。これが浮かぶために必要な要因となって、2人は1782年に、熱した空気は軽くて浮かび上がることを発見した。

そして熱気球の実現に

その後2人は、紙袋よりも丈夫で大きい袋を作り、実験を繰り返した。そして1783年6月5日、大勢の人が見ている中で、気球の飛行実験をお披露目した。温かい空気がたくさん出るように、濡れた藁や牧草を燃やし、その時発生したたくさんの空気を袋に詰め込んだ。ちなみにその時の高度の記録は、1600m-2000mで、2㎞の距離を約10分で滞在した。(画像は、当時の公開飛行の様子)

気嚢とバーナーは、重要な役割を果たす

気球を浮かばせるために必要な「暖かい空気」は膨張しており、気嚢(きのう)と呼ばれる袋に詰めると、気球の中にあった思い空気と入れ替わる。これによって周囲の空気より気嚢の中の空気は軽くなり、空へ浮かぶようになる。ちなみに気球を地上へ下降させる場合は、気球の頂上にある弁を開いて、冷たい空気を入れて気嚢内の空気を重くする方法が取られる。

いよいよ、初めての人間が乗る飛行が行われた

次の公開実験は、動物を入れて行った

1783年9月19日、再び公開実験を行った。場所はヴェルサイユ宮殿で、気球の下には大きくない家畜を載せた籠をつなげた。そして実験には国王ルイ16世とマリーアントワネットも見に来たのだ。この実験での結果は、上昇高度約460mで、3kmの移動距離を記録し、もちろん墜落することなく無事地面へ着地した。

注目を浴びた気球は、色んな商品になった

パリでの飛行が大成功した熱気球は、写真に写っている切手を始め、トランプなどのグッズになり、販売されるようになった。ちなみにフランス語で熱気球は、発明した兄弟の名前から「モンゴルフィエ」と言う。

功績は当時の国王・ルイ16世にも評価された

1783年、ロジェという青年と、ダルランド伯爵が気球に乗り、パリに近い庭から発進した。その時は910mほどまで上昇し、移動距離は9km、浮かんだ時間は25分間という記録が残った。この功績はルイ16世の心に残り、兄弟は勲章を与えられた。

1783年、二人は名誉ある仕事に就けた

気球の発明という偉大な功績を遺したモンゴルフィエ兄弟は、その年に名誉ある仕事に就くことができた。兄のジョセフは科学アカデミーの会員、弟のジャックは国立研究所通信会員にそれぞれ選ばれた。

熱気球を初めて飛ばした人には諸説ある

ジャック・シャルル

物理学者や数学家も兼業している、フランスの発明家。1793年には科学アカデミー会員にも登録されて、フランス国立工芸院の物理学教授にもなった。そして彼はボイルの法則を学んだ後、世界で初めての水素を使って浮かべる気球を、下記のロベール兄弟とともに発明した。

ロベール兄弟

1873年12月1日に、上記のジャック・シャルルと協力して、水素気球の開発に勤しんだ兄弟。兄・アン=ジャン・ロベールと弟・ニコラ=ルイ・ロベールの二人は共に、フランスの気球の開拓者となっていて、共同開発した水素気球は、3000mも上昇して、36mの距離を移動したという記録を残した。

出典:es.wikipedia.org

バルトロメウ・デ・グスマン

気球を考えたのは「バルトロメウ・デ・グスマン」というポルトガル人の司祭が最初だと言われている。グスマンは、博物学者も兼任しており、1709年にパッサローラと呼ばれる空中船を発明した。

出典:es.wikipedia.org

グスマンの発明品「パッサローラ」

まるで夢が詰まっているようなデザインをしていて、遊園地の乗り物にも使われていそうな飛行物体。これは一言で説明すると「空中船」というものとなっていて、特許も取得した経験もあるので、まさに今の飛行船の原型とも言える。

その120年後、ライト兄弟によって初めての飛行機が誕生した

出典:creation.mobi

飛行機でお馴染み、ライト兄弟

アメリカ出身の、動力飛行で飛ぶ飛行機を発明した兄弟。兄はウィルバーで、弟はオーヴィルと言い、世界で初めてパイロットにもなった。周りの「機械が飛ぶことは科学的に不可能」という意見に屈することなく、今の飛行機の原型を造り上げた。

これが、初めて発明した飛行機

今では当たり前に使われている飛行機も、開発には相当な苦労があった。写真は先ほど紹介したライト兄弟が発明した、ライトフライヤー号という複葉機のような飛行機で、これがのちに、エンジンの力と浮力で飛行する今の飛行機へと発展していく。

日本でも、熱気球はこんなに親しまれている!

出典:sugar-road.net

佐賀インターナショナルバルーンフェスタ

九州地方にある、佐賀県佐賀市で毎年11月上旬に行われている気球の祭典。きれいな水面の河川敷の近くで執り行われて、いくつものカラフルな気球が空に浮かび上がる。もちろん気球内には、乗ることもできる。

出典:h-takarajima.com

北海道・富良野 熱気球フリーフライト

大自然の風景が集結している、北海道富良野市で行われている気球のイベント。雪が降り積もった大地をすごく高い上空から見てみると、地面にいた時とは大きく異なるパノラマを味わえる。

熱気球を部活に取り入れている高校がある

高校での部活動では、バレーボールやバスケットボールといった定番のものだけにとどまらず、何と空に浮かぶ熱気球を取り入れている所もある。もちろん大会にも参加して、賞をもらうことだってある。

6月5日は、熱気球記念日

6月5日は、モンゴルフィエ兄弟が世界で初めて熱気球の飛行を成功させた日となっているので、世界中のあちこちでそれを祝っている。ちなみにこの日付は、残念ながら多くの人に知られていない。


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