努力する過程を褒めることで拡張的知能観を育み自立した子供に育てる方法
勉強する子供に育てる方法は「過程を褒める」というのが通説なのですが過程を褒めるとはどういうこと?子供が自ら自己成長できる人に育てたいと思うのはどの親も思うことと思いますが、親が子供に対して努力した過程を褒めることがその方法になっているのはご存知でしょうか?
勉強する子供に育てる方法は「過程を褒める」というのが通説なのですが過程を褒めるとはどういうこと?子供が自ら自己成長できる人に育てたいと思うのはどの親も思うことと思いますが、親が子供に対して努力した過程を褒めることがその方法になっているのはご存知でしょうか?
2018.4.5 UPDATE
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過程を褒める子育てで子供を自立させるコツ
褒めて伸ばす子育てと言っても、単純に何でも褒めればよいというわけではありません。
結果や能力ばかり褒めるよりも、頑張りや努力をした過程を褒めると子供は勉強する子供に育つという調査結果があります。
努力を褒めると子供に自信が身に付き難しい課題にも、自分で勉強をし自立してチャレンジしていけるようになります。
子供を自立させるコツは努力の過程を褒める子育てにあります。
過程を褒めるとは
◇努力を褒める
◇がんばりを認める
これは勇気づけの行動にあたります。
結果よりもその途中過程のあり方を認めることで「次も頑張る」という気持ちにつながります。
過程を褒める行動は結果に対して直接的に影響を与えるものではなく、間接的に影響を与えるものです。
結果や能力を褒めることは諸刃の剣
結果や能力を褒めることは褒められる本人も明確に理解しやすく、好感や高いモチベーションを引き出すという点では使えます。
しかしこれは同時に諸刃の剣であり、褒められなくなった途端やる気をなくしてしまいます。
結果が出せることが明確な時に褒める効果を短期的に高める方法としては使えますが、長期的に持続性のある効果は見込めません。
過程を否定してしまうやってはいけないこと
◇努力は無駄と否定する
◇やるだけ無駄とあきらめさせる
これは勇気削ぎの行動にあたります。
この勇気削ぎの発言は自分の怠惰を肯定するために言っているのであり、寛容の価値観が強くなると結果的に過程を否定してしまうことになってしまいます。
ただし行動に無理ある場合には寛容的になることも必要です。上手にバランスをとるのが大事と言えるでしょう。
努力は無駄と考える人と努力は大事と考える人の違い
固定的知能観(能力固定観)と拡張的知能観(能力変化観)という考え方があります。
自分の知能は変化しにくく固定的である傾向が強いと考えていれば固定的知能観になり、自分の知能は磨き上げることで向上しやすいと考えている人は拡張的知能観になります。
能力は変化するものと考えている人ほど努力は大事と考える傾向になり、能力は固定的であると考える人ほど努力は無駄と考える傾向があります。
小さいころから「頭がいい」「賢い」などと言われて育った子供は、実際にそうであったとしても幸か不幸か努力をしなくても結果を出してしまうことが多く、頭の中で知能は固定的なものであると処理する傾向があります。
一度このマインドセットになってしまうと、できないことがあるとすべて「自分の得意なことではない」と考えるようになってしまいます。
これが「努力は無駄」と「努力は大事」の価値観の違いに大きく影響を与えています。
努力は大事と考える拡張的知能観に変える方法
子供を固定的知能観から拡張的知能観に変えていくと、努力は無駄から努力は大事という価値観に変わっていきます。
といってもやっていて辛いことを続けていくのは大変なこと。
価値観を拡張的知能観に変えるのが目的ならば辛いことである必要はありません。
子供が熱中できることを勉強してもらうことから始めればよいのです。
その時にその努力を認め習慣化していくことで、子供の価値観は拡張的知能観に変わっていきます。
過程を褒めることにより起こるメリット
◇自己肯定感が身に付き「自信」がつく
褒めることにより自分で自分を認められるようになり、自己肯定感が身に付きます。
自己肯定感が身につくと自分の力を信じられるようになり、自信が身に付きます。
自己肯定感を身につけられなければ卑屈になってしまい、あきらめ癖がついてしまいます。
またいつも自分の行動に納得できず完璧主義を目指してしまうため、子供に負担をかけてしまうことにもなってしまいます。
◇新しいことにもチャレンジするようになる
自信が身につくと失敗を恐れないようになります。
結果ばかり褒めていると失敗してはいけないという心理が働き常に他人の顔色をうかがったり、失敗を恐れるがあまり自分で判断ができなくなっていきます。
チャレンジ精神を増幅させるためには、成功だけに執着していては身動きが取れなくなってしまうのです。
◇主体性が身に付き自立した行動ができるようになる
主体性を発揮するのに必要なのは自信です。
子供は自信が身につくと、自分の判断で物事を決めることができるようになります。
自分の判断で行動ができることは、今後の人生の成功度を上げる上において重要です。
主体性はそれ以降の人生で自分で行動し自分で自信を身につけるという繰り返しが可能になり、大きく成長する上で必要不可欠です。
◇信頼関係が構築され素直になる
過程を褒めることで成功しても失敗しても否定されなくなります。
否定されて育った子供は他人を信じることができなくなります。
信頼を貰えないことにより他人のことも信頼できなくなるようになり、いつも相手を疑うようになってしまい素直さを引き出すことができなくなります。
過程を褒めることで信頼し合う関係を作れるようになり、社会に出た時に素直さを発揮できるようになるでしょう。
◇自分で自分を褒められるようになり自己成長できるようになる
努力を褒める習慣を得られると、自分が頑張った時に自分で自分を褒めることができるようになります。
難しい課題にチャレンジし達成して自分で自分を認める。
何度も壁を乗り越えていく大人になるためには、自分で自分を認め自己成長していくサイクルを自分の中に構築していなければなりません。
課題を達成したら努力した過程を褒め次へつなげるという手順を自分の中に構築できるかどうかが、自立した人間に育つポイントとなります。
「やれば成長する」の価値観を上手に引き出すのがポイント
「やればできる」というのはよく言われることですが、過程を認めることを目指す場合は「やれば成長する」を目指してください。
なぜなら「やればできる」の考えでは、やってもできないことが多々あるからです。
できなかった場合には自信を失うことになってしまいます。
しかし結果に執着せず「やれば成長する」の考えなら必ず向上します。
この小さな成長を見逃さず褒めていくことが、過程を褒める子育てのポイントとなります。
難しいことを学ばせるよりも好きなことから始める
拡張的知能観に変えていくには子供の成長意欲を促進し成長を習慣化させるのがポイントとなるため、挫折しやすい難しいことよりも子供が好きになりそうなことから始めるのが良いでしょう。
好きなことであれば努力も熱中になりやすく、成長を続けていくことができるようになります。
成長を自ら習慣化できるようになってから、徐々に難しい課題に取り組んでいけばよいのではないでしょうか。
過程を褒めることで現実に向き合える逃避しにくい性格に育つ
現実逃避してしまう理由は、成功する結果が見えず結果への執着があるから逃避してしまいます。
長い目標の場合には、目の前の短い目標に視点を向けられるかが逃避しなくなるポイントです。
人生は長距離マラソンです。結果を出すためにはじっくり腰を据えて行わなければならないこともあります。
結果を意識しすぎて結果の先があまりにも先すぎては、結果が見えず逃避してしまいます。
結果を出すまでの先が長いような難しい課題に取り組む時に重要なのは、短い目標をコツコツとこなし続ける気力が重要です。
過程が大事と認識できるように変わることで、未来が見えない難しい課題も逃避せずに進むことができるようになります。