バーニングマンはアメリカ・ネバダのファンタジーなフェス
アメリカ・ネヴァタ州には、広大な砂漠の大地がある。そこでは「バーニングマン」というお祭りがあることをご存じだろうか。それはもう世界最大規模の奇抜で壮大でユニークなイベントで、人々は歌って踊ってさらには斬新な芸術のオブジェがあるという、非日常を味わえるフェスティバルだということを紹介する。
アメリカ・ネヴァタ州には、広大な砂漠の大地がある。そこでは「バーニングマン」というお祭りがあることをご存じだろうか。それはもう世界最大規模の奇抜で壮大でユニークなイベントで、人々は歌って踊ってさらには斬新な芸術のオブジェがあるという、非日常を味わえるフェスティバルだということを紹介する。
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アメリカの大規模なイベント・バーニングマン とは?
1週間かけて行われる他では見られないようなダイナミックさを秘めた祭り
アメリカ北西部にある人里離れた荒野で行われる、もう世界最大規模と言っていいほどのお祭りであり、開催期間は毎年8月から9月にわたって一週間行われる。具体的な内容はあとで紹介するが、とにかく芸術、舞踊、猥雑さが混沌となっている、融通無碍のお祭りだ。
出典:disinfo.com
この祭りのきっかけは大きなオブジェに火を放ったことから始まった
2人の男が材木などを組み合わせて、高さが2メートルもある人型の像を作った。そしてその像をサンフランシスコ州の浜辺に置き、火をつけた。これがバーニングマンの始まり、そして時が流れるとともに、像はだんだんと10以上の高さにもなり、祭りも賑やかさを増していった。そして現在に至っている。
バーニングマンの会場はどこまでも広くて、水道、ガス、電気が通っていない荒野!
会場を真上から見るとこんな感じに見えるので何だか世界遺産みたい
この光景はまるでペルーにある、ナスカの地上絵を思い出させる。直径約2.4kmの円を3等分し、その2つ分を使っている。区分は、まるでレコードの表面にある溝のように均等に整っている。
別の角度から会場を見るとかつて栄えた古い文明の遺跡のようにも見える
このようにしてみると、何だかユネスコの世界遺産に登録されていそうな遺跡のようである。だけど、れっきとしたお祭り会場なのだ。ルーペなどで拡大して見ると、人がたくさん集まっていることがわかる。
もちろん会場は砂地となっていて電気・水道・ガスは一切通ってない
どこまでも広がっているこの会場には、人間の生活に不可欠な水道、電気、ガスといったライフラインは一切ない。だけどこれがこの大地らしさを表している。なので、催し物でそれらが必要な場合は、各自で用意しなくてはならない。
バーニングマンに参加する人は知るべき、10か条の原則・プラスアルファ
お祭り期間内でぜひ守るべき、10か条の基本信念がこれだ。
『どんな者をも受け入れる共同体である』(Radical Inclusion / 激進的包容)
『与えることを喜びとする』(Gifting / 贈与)
『商業主義とは決別する』(Decommodification / 去商品化)
『他人の力をあてにしない』(Radical Self-reliance / 徹底的自力更生)
『本来のあなたを表現する』(Radical Self-expression / 激進的自我表現)
『隣人と協力する』(Communal Effort / 社区工作』)
『法に従い、市民としての責任を果たす』(Civic Responsibility / 公民責任)
『証拠は何も残さない』(Leaving No Trace / 不留痕跡)
『積極的に社会に参加する』(Participation / 参与)
『「いま」を全力で生きる』(Immediacy / 立即性)
物を買うのに使うお金は一切使ってはいけないという意外な決まり事もある
バーニングマンを成り立たせているのは、「見返りを求めない」という信念のおかげでもある。なので現地では、物の売買を固く禁じており、あらゆる見どころも無料で見れるようになっている。
ここは大勢の人や見どころが集まり、1日中いても飽きない!
愉快な仲間たちが繰り広げるダンスは祭りをさらに盛り上げている
鮮やかな色を纏った人たちが集まって、足を高く上げて踊っている。この人たちはお祭りをさらに盛り上げていて、活気を呼び込んでいるようにも見える。
火の線が芸術性を出しているファイアーダンスはものすごく情熱的
やっぱりバーニングマンらしいと感じる、両端に炎が灯った棒を振り回して行うダンスも見られる。この踊りは至難の業だが、全体と相まって情熱的な雰囲気を醸し出す。
どこまでも広がる砂の大地でフラフープを思いっきり楽しんでいる女性
無限に広がっている青空の下、広大な大地の元でこんな楽しみ方も悪くない。やっぱり現地での過ごし方は人それぞれだと感じる。
お祭りを盛り上げるように個性的で奇抜な格好だと楽しさは倍増!
せっかく来るんなら、他の人と同じような格好ではなく、自分のキャラクターが際立つこのような個性的な格好がいいよね。
まだ本番ではない会場にこんなに人が集まるだけでとっても楽しい!
やっぱり大きなイベントは、大勢の人が集まるから価値があり、このようにみんなでやるから面白い。
砂の大地を蹴り上げてみんなで思いっきりジャンプしているのが素敵
雄大な大地を思いっきり蹴り上げて、心の底から楽しんでいる様子がはっきりと伝わってくる。やっぱりこういうイベントは全身全霊で楽しまないと、全く楽しめない。
バーニングマンというカッコいいヒーローに恥じない正義の味方参上!
この日のためにわざわざ用意した装備を身に着けて、お祭り独自のヒーローを作り出した。これらのことから判断すると、さすが何でもありのバーニングマンである。
写真に収めたくなるような、芸術的なオブジェも集結する!
プロの芸術家が作り上げたようにびしっと整っている美しき女性の像
まず、これだけは押さえておきたいオブジェである。コンクリートでできているように見えるが、実は針金が複雑に絡み合ってできているのだ。ルーブル美術館に展示するのにふさわしい作品でもある。
きれいな模様が刻み込まれた正多角形の立体が大地に転がっている
正五角形や正六角形などの正多角形を組み合わせると、写真のような立派な立方体ができあがる。色が金色なので、この砂地の会場に馴染んでいる。まるで、中東の異国の地に来たような雰囲気を感じる。
いくつものそびえ立つ塔はまるで世界のどこかにある遺跡みたいだ
このように、建物を模ったオブジェもある。これだけ立派だと、世界遺産に登録しても悪くなく、何より間近で見ると勇ましくて堂々とした雰囲気に包まれる。
ロマンチックな雰囲気に満ち溢れている抱き合って見つめあう2人
いかにもロマンチックなオブジェである。地面に埋め込まれて、芸術作品のような胸像のようになっているのもまた素晴らしい。
人が上に乗って思いっきりはしゃぐこともできる「LOVE」の文字
LOVEを模った文字のオブジェ。人々は上に乗ってはしゃいでおり、何より人間には愛が必要だということが感じられる。
空と大地・そしてたくさんの人と調和する「BELIEVE」の文字
こちらは、「信じる」と言う意味の「BELIEVE(ビリーヴ)」という単語を模った。先ほどの「LOVE」に続いて、文字及び言葉のオブジェは、見る人に思いを伝えていそうである。
独創的なデザインのオブジェだってバーニングマン祭りを盛り上げる
こんな斬新なデザインはなかなか思いつかない。片方の車輪を持つ台車だけではなく、下がっている右側に「YOU」の文字を模った物が置いてあるのがまたよい。
いくつもの古い自転車をしっかりと繋ぎ合わせて人が通れるアーチに
ボロボロになった自転車も、このようにしっかりと組み合わせれば、素晴らしい芸術作品になる。見かけたら絶対にくぐりたい。本来なら捨ててしまうものに手を加えて芸術的なオブジェにするなんて、非常に素晴らしい。
出典:djanemag.com
がむしゃらに駆け抜けるイノシシのオブジェは、ものすごい迫力がある
2本の鋭い牙を持つたくましいイノシシのオブジェは、どこから見てもものすごい迫力があって、堂々とした姿を保ち、だんだんと沈んでいく夕陽に照らされる光景によって、勇ましさが際立っている。
晴れた空に馴染んでいて全部で7色ある、大きな虹のアーチ
祭りにふさわしい晴れた青空の下には、全部で7色ある虹のアーチがかかっている、どの色もはっきりとしていて、風景に馴染んでいて、何よりたくさんの人を集めているのに貢献していると感じられる。
冒険家が使っていそうな小屋も、立派なオブジェに採用された
世界中のどこにでも突き進む冒険家が使っていそうな、簡素な小屋もこの砂の大地に適している。こちらは自由に上り下りができて、中に入ることもできるので、子供でも気兼ねなく楽しめること間違いなし。
おしゃれな模様が刻まれた写真の額縁は、周りの風景とよく馴染む
地面に突き刺さっているこの大きな額縁は、空や大地、向こう側にあるオブジェとよく馴染んでいて、写真に収めておきたい一つの絵を醸し出している。もちろん人はこの中に入って、じゆうにポーズを取っても構わない。
夕方、そして夜になっても、バーニングマンの会場は興奮から醒めない!
すっかり暗い夜になるとあちこちライトアップされてオブジェが引き立つ
夜になって真っ暗になると、オブジェの美しさは一層映える。写真のように、虹色の光でカラフルにライトアップされるのだ。
先ほど紹介した美しい女性のオブジェは青くライトアップされてより美しくなる
広い範囲に渡る青いライトで照らされると、より一層美しさが際立つ。じっくり見ていると何だか神秘的な雰囲気に包まれる。
ラジカセを緑の光で彩っているのが特徴である若者向けのライトアップ
デザインが少し古いラジカセのオブジェは、夜になると緑色のネオンでライトアップされる。この上に乗って楽しそうにしている若者が多い。
だんだん日が沈んでくる夕暮れはこんなに幻想的な光景が生まれる
この光景はまさに、何だか世界遺産にも登録されていそうな、アジアの国の王宮みたいである。光の温かみや空の色と調和して、感動を呼ぶような雰囲気を醸し出している。
バーニングマンの締めくくりは、何とオブジェを燃やすのだ!
最終日の最後になるとこれまで飾っていた全てのオブジェに火をつける
この光景は決して大火事ではなく、数日間祭りを盛り上げてくれたオブジェたちに、感謝の気持ちをこめて燃やしているのだ。これぞバーニングマンの名にふさわしい、締めくくりのメインイベントだと感じる。
例え燃え尽きてしまっても二人の愛は終わらないということが伺える
先ほど紹介した、ロマンチックなオブジェも、不思議なことに真っ赤な炎で燃やされることで、より情熱的な思いが伝わってくる。
揺らめく炎がかっこいい雄姿を見せてくれるのでこれぞ真のバーニングマン
全てのオブジェが、最終日になると燃やされる。最初に登場したこのオブジェもそのようになる。だけど、この人の形をしたオブジェは、真っ赤な熱い炎に燃やされることで、素晴らしい雄姿を見せている。