謎がいっぱい!遠い昔でよく使われて言葉を伝えた古代文字特集!

謎がいっぱい!遠い昔でよく使われて言葉を伝えた古代文字特集!

私たちは意見を表明したり、相手に思いを伝えるのに「文字」というものを使っている。それは遥か昔からずっと伝わってきたコミュニケーション手段で、世界中のどこにでもある。そして古代の時代から長い年月をかけて進歩して今に至っている。なので今回は、文字の原点と言える「古代文字」を紹介する。

2019.11.19 UPDATE

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今でも解明されてないものもある、不思議がいっぱい詰まった古代文字!

エジプト自慢の遺跡にびっしりと刻まれている文字・ヒエログリフ

またの名を「聖刻文字」や「神聖文字」とも言う、古代エジプトで使われてきた文字。クフ王のピラミッドや墓碑などの遺跡に刻まれていて、形は象形文字のような絵を模っている。そして多くの考古学者が、この文字の解読の研究に携わっている。

ナポレオンがエジプト遠征で発見した石板・ロゼッタストーンにも古代文字が刻まれている

世界史の教科書にも載っている、1799年に発見された石板。縦114.4cm、横72.3cm、厚さ27.9cm、重量760kgで、表面には先ほど紹介したヒエログリフやデモティック、ギリシア文字がびっしりと書かれている。そしてこれはヒエログリフの解読の手掛かりにもなった。

縄文時代の日本で使われていた使われていた日本固有の文字・ヲシテ

古代の日本で使われていた「神代文字(じんだいもじ)」の1種。母音と子音を表す文字をそれぞれ組み合わせて、文章を作っていた。遥か昔に作られた日本書紀や古事記にもこの文字が使われていて、中には文字から神秘な力を感じるという人もいる。

メソポタミア文明でお馴染みの楔形文字(くさびがたもじ)も貫禄がある

これもヒエログリフと同じように重要で、最も古い文字である。シュメール人がこの文字を思いつき、チグリス・ユーフラテス川で栄えたメソポタミア文明を支えた。文字は主に粘土板に書かれて、長く使われるうちに古代ペルシア語やウガリット語などの言語へと発展していった。

出典:runa-odin.org

1つ1つにきちんとした象徴や意味が込められている不思議なルーン文字

いつごろから作られたかはわかっていないが、ゲルマン人がゲルマン語を表すのに使っていたと言われている。用途は言葉を伝えるためだけではなく、呪術や儀式にも使われていて、のちにアングロサクソンルーン文字へと発展していった。ちなみにそれぞれの文字には、あらゆる面で効力を発揮するような願いが込められている。

まるでアラビア文字を連想させるような形になっているワディ・エル・ホル刻文

西アジアのアラビア半島とアフリカ大陸の間に浮かぶ、シナイ半島で発見された文字。これは通常のアラビア語と同じように右から左に読み、ヒエログリフと同じような要素を取り入れている。ちなみに現在この文字を研究している学者は、これはアルファベットの原型になっていると論述している。

古代メキシコで誕生して使われたオルメカ文字は今でも解明されてない

メキシコ東南部のオルメカ地帯で発見された、紀元前900年代の文字。1999年に道路の建設業者が文字を刻んだ石板を発見したことがきっかけであり、62種類のシンボルマークが書かれていて、抽象的な表現も多く、現代では残念ながら全部解明されていない。

日本人の若い女性学者によって少しだけ解明されたイースター島のロンゴロンゴ

南米チリのイースター島で発見された、文字あるいは現文字と言われていた記号。これも完全に解読されておらず、いまだ謎に包まれている。そして遥か昔のイースター島で暮らしていた先住民たちは、家や建物などにこの文字を刻んでいたと言われている。

現在の漢字の原点とも言われる甲骨文字は中国の文明を支えていた

中国の殷(いん)の時代に誕生した、漢字書体の1つ。言い換えると現在確認できる最古の漢字となっていて、カメの甲羅や牛や鹿の骨に刻まれていた。そして文字が刻まれた甲羅や骨は、占いにもよく使われていて、考古学の貴重な資料にもなっている。

シュメールの東の地方にあったエラム地方で発展した原エラム文字

先ほど紹介した楔形文字(シュメール文字)から発展したと言われている、エラム地方(今のイラン)の古代文字。残念ながら詳しい資料や研究があまりないため、今でも明確に解明されていない。しかしこれを使っていた人たちには十分に写真の資料が理解できるだろう。

出典:english.cctv.com

よく見てみるとまるで携帯電話の絵文字やラインスタンプに似ているトンパ文字

中国のチベット東部や雲南省北部に住む少数民族の一つナシ族に伝わる、象形文字の一種。先ほど紹介した甲骨文字にも少し似ていて、その民族の間で代々受け継がれてきて現代に至っていて、豊富な語彙があって、「生きた象形文字」という評価ももらっている。

魔女が使うアルファベットとしてみなされている不思議な文字・テーベ語

古代テーベ人や魔女が使っていたと言われていて、またの名を「コプト語」とも言う古代エジプトの文字。少なくとも5つの方言が存在していて、完璧に解読するのはとても難しいと言われている。

動物や神・さらには人間の姿を象っているインダス文字も文明を支えていた

紀元前2600年から紀元前1900年に起こった、インダス文明の中心都市・ハラッパーやモヘンジョダロで使われていた象形文字。現在約400文字が見つかっていて、今ではこれを研究している学者も多いが、なかなか解明にたどり着けない。

よく見るとかわいいマークにも見えるマヤ文字は精巧に書くのが大変そう

南北アメリカの中心部で繁栄した「マヤ文明」では、写真のような複雑で細かい文字が使われていた。ちなみに文字の構成は、日本や中国の感じと同じようにへんやつくりで成り立っている。そして今日ではその文字自体を衣類の模様として使うことも多い。

マヤ文字で数字を表すとなるとこのように棒や点を組み合わせて表現する

先ほど紹介したマヤ文明は、文字だけにとどまらず数字も独特の様子で表していた。写真の一番左上から右下まで0から14を表しており、もちろんこれよりもさらに大きい数だって表すこともできる。
※ちなみにこのマヤ文明の数は、私立大妻中野中学校の算数の入試問題に出された。

出典:traubi.com

一見漢字のように見えるけれど解明がされていない契丹文字(きったんもじ)

10-12世紀の間、現在の中国北部とモンゴル高原の地域で暮らしていた契丹(きたい)人によって作られた文字。そしてこれも詳しく研究している学者や資料があまりないので、詳しい解明がされていない。ちなみにこの文字がびっしりと刻まれた石碑がある。

後にロシアを始めとするヨーロッパ地方での言語になる古代教会スラブ語

ロシアを始めとする、遥か昔のスラブ系の国で使われていた文字。のちにこれらはポーランド語やロシア語へと発展していき、教会で使う聖書の文字としても使われた。ギリシア文字を原型にして作ったと思われがちだが、独自に編み出したものである。

ちょっとヒンディー語にも似ている古代インドで使われたブラーフミー文字

インドの言語を表すために考案された、古代文字。昔はインドの全域で使われていたが、地域によってシッダマートリカー文字,ナーガリー文字,南インドでタミル文字,グランタ文字として発展していった。紀元前3世紀頃の石に刻まれたアショーカ王法勅には、この文字が使われている。

1000以上の大きい数は棒ではなく絵柄でも表した古代エジプト数字

5000年前に編み出されたと言われている、エジプトの数字。一見子供の落書きのように見えるが、数を表すという重要な役割を果たしていたことを忘れてはならない。ちなみに古代エジプトではこの数字を始め、あらゆる代数学や算術を作って、日々の生活に役立てていた。

出典:www.omniglot.com

色んな記号を駆使して表現した、ギリシアの古代数字

数学の問題で当たり前に使われているギリシア文字は、約2,800年前で使われていたこの数字が原型となっている。じっくり見てみると色々な記号を駆使していて、その数をきちんと表現しているのがわかる。

メソポタミア文明では楔形文字の要素を生かして、数字を表現した

先ほど紹介したメソポタミア文明独自の文字である、楔形文字の知恵は、数字にも生かされている。最大の特徴は何と言っても尖った部分の向きを変えることになっていて、工夫次第で大きな数を表すこともできたのだ。

シャープでおしゃれな印象があるローマ数字だって立派な古代文字

現代でも時計の文字盤や本の章で使われている、少しおしゃれな感じの数字。紀元前3000年ごろに、古代ローマ人が使い始めて、たくさんの数を示していった。ちなみにこれは規則性を用いているので、中学入試の算数の問題にも使われた。

手がかりもわずかで今でも謎に包まれたままの言語・ピクト語も忘れずに

一言で説明すると、中世初期にスコットランドのピクト人によって話されていた言語である。記録もあまりないので解明されていないのがほとんどだが、非印欧語族の言語であるという学者もいる。そして写真に写っている石碑は、そのピクト語が刻まれているのだ。

象形文字に分類されることが多い、クレタ聖刻文字

こちらはあまり聞きなれない文字かもしれないが、紀元前の青銅器時代ミノアクレタ島で使われていた古代文字となる。形状は象形文字に分類されるが、96種の音節文字、そのうち10種は表語文字となっていて、加えて23種の表語文字、13種の分数、4段階の数字、2種類の句読点が揃っている。

少数の刻文に使われていた、原シナイ文字

シナイ半島のサラービート・アル=ハーディムで発見された、青銅器時代中期の文字となる。こちらはヒエログリフから派生した文字とみなされ、サラービート刻文、原カナン文字刻文、ワディ・エル・ホル刻文にも使われていた。


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