ホーリー祭はインドで行われる色鮮やかなお祭り
人口が多い南アジアの国・インドはヒンドゥー教の要素が練り込まれた名所がたくさんあるが、伝統ある祭典・ホーリー祭も行われているのはご存じだろうか。それはもう日常の煩わしさを忘れてしまいそうなカラフルな光景であふれている、すごく楽しそうなイベントであることを紹介する。
人口が多い南アジアの国・インドはヒンドゥー教の要素が練り込まれた名所がたくさんあるが、伝統ある祭典・ホーリー祭も行われているのはご存じだろうか。それはもう日常の煩わしさを忘れてしまいそうなカラフルな光景であふれている、すごく楽しそうなイベントであることを紹介する。
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古くから伝わる、インドの伝統行事「ホーリー祭」って?
ホーリー祭とはカラフルに彩って春の訪れを祝うヒンドゥー教のお祭り
一言で説明するならば、春の訪れを祝って、色のついた粉や色水をかけ合う祭典である。写真で見てわかる通り、カラフルな粉が舞っているように見える。祭り中は、これがひっきりなしに続くのだ。
ホーリー祭は古くから作物の豊作を願って行われた神聖な祭りだった
写真はホーリー祭で色粉を掛け合うクリシュナと愛人ラーダと牛飼いの娘たちとなっていて、元々は豊作を祈願して行われていたが、悪魔祓いの伝説が混ざって、現在のホーリー祭が誕生した。写真の絵画は19世紀に描かれた、ホーリー祭の様子を表している。
インド神話に登場すると言われる女神・ホリカ
ホーリー祭の起源となったとも言われる、アスラ神族ダイティア族の女神・ホリカは、兄の息子が天敵であるアスラ神族ダイティア族の神・ヴィシュヌを崇拝していたことを咎めようとして息子を焼き殺そうとしたが、逆にホリカが業火に焼き尽くされて死んでしまったのだ。
そして祭り当日では、サクサクしたお菓子であるグジヤも頂く
ホーリー祭当日でよく食べられるお菓子と言えば、このグジヤという揚げ菓子が当てはまる。こちらは一見餃子のような形をしているが、中にはココナッツや牛乳を煮詰めた餡が詰まっていて、一度食べると病みつきになるに違いない。
お祭り期間は、とにかくカラフルに彩られる!
器に山盛りに盛られているのはスパイスではなく色がついた粉である。
祭り当日になると、写真のような色んな色のついた粉が山盛りに盛られてあちこちで売られる。これらはまるで、インドで食べられているカレーに使うスパイスみたいであるが、全く食べられないので注意。
こんなにカラフルで色鮮やかな色粉は全て天然素材で作られている
ホーリー祭の粉は、こんなに色がある。この鮮やかな色彩は、植物や木の皮を発酵させて煮出すことによって作られている。粉全体は、化学合成していない天然素材で作っているので、目に入ったり吸い込んだりした時にも安心である。
人がこんなに集まって粉を上に投げるとまさに色彩の爆発のように見える
一斉に、それぞれ違う色の粉を空へ投げつけると、まさに爆発したように見える。この光景は、絶対写真に収めたいものである。
神聖なる霊廟として知られているタージ・マハールの後ろで盛り上がる
インドの貫録ある建物、タージマハールの後ろを背景に、派手にやっている。タージマハールに華を添えているような感じである。
街のあちこちが色とりどりだとものすごくテンションが上がっちゃう!
この写真だけで、人々も陽気や活気にあふれていることが伝わってくる。
祭りの真っただ中はとにかく凄まじいレベルの虹色の嵐が吹き荒れる!
これぞまさに、芸術は爆発だという言葉が似合っている。
たくさんの色彩は空高く舞い下から見ても素晴らしい光景に見える
ここから見ると、まるで空が虹に包まれているような雰囲気がする。
こんなにユニークな光景は決して他ではなかなかお目にかかれない
世界中にお祭りはたくさんあるが、このようなカラフルが舞う光景なんて、ホーリー祭以外考えられないだろう。
もちろん人々も、陽気と色彩に包まれる!
手のひらがこんなに色粉だらけになってしまっても全然気にしていない
人々は、粉を素手でつかむ。だから手がこんなに粉まみれになる。でも、そんなことまったく気にしない。
それぞれ違う色の粉を纏ってまるで奇妙な怪物のような姿にしている
緑、オレンジ、黄色、赤といったそれぞれ別々の粉を被った子供たち。子供だって、この祭りに元気に参加する。
カラフルになることで初めてこの祭りらしい笑顔に満ちあふれている
例え粉まみれになっても、写真のようにみんな笑顔があふれている。
粉が顔に直撃しても決して怒ったりせず思い出として残しておくのだ
カラフルな粉が顔に直撃してしまっても、これだってホーリー祭ならではの1つの思い出。
とにかく色粉を雪合戦のように激しくぶつけ合うのが伝わってくる
見た目は激しい争いかもしれないが、これだってホーリー祭ならではの立派な思い出。
あまりの楽しさに思わず胴上げもする人もちらほらと出てきている
あちこちから歓声が聞こえて、このような胴上げがあることは、この祭りがよっぽど楽しいことを物語っている。
あちこちから聞こえる賑やかな歓声と一緒に粉がぶわっと舞い上がる
人々の歓声とともに粉が一斉に舞い上がり、まるで虹色の煙が巻き起こっているような雰囲気がある。
みんなが粉をかけ合っているがこれもホーリー祭の醍醐味ということを忘れず
祭りの参加者全員が色のついた粉をかけ合っているが、誰も決して迷惑だと感じていない。
カラフルになってみんな満面の笑顔を秘めているのが伝わってくる
色んな粉を被った後は、みんなカラフルになって楽しかったという雰囲気が伝わる。
油絵の具で描いた素晴らしき絵画のような光景も生み出されるのだ
この写真はまさに、芸術家が油絵の具を使って描写したような風景となっている。
こんなにカラフルな光景は、インスタグラムで紹介しておきたい
どこまでも広がる青空の下には、堂々とそびえ立つ寺院と舞い上がるカラフルな粉がある。そしてある位置からシャッターを押すと、まるでインスタグラムやTwitterで紹介したくなるような光景が映し出された。
色にまつわるものは、粉だけではなく色水もぶちまけ合う!
例をあげるとこのように粉を水に溶かして掛け合うという手もある
色粉はそのまま使うだけではなく、バケツに入った水に溶いて使うこともある。そして、バシャーッとかけ合うのだ。
丁度よいタイミングで撮影するとまるで2匹の龍が宙を舞うような感じに見える
黄色と真っ赤な色水を、写真のようにぶちまけて、スローモーションカメラで撮影すると、まるで龍が勇ましく宙を舞うような雰囲気になる。
知っておくべき、ホーリー祭での注意点
出典:pngimg.com
参加する時の服装はもう捨てたり汚しちゃってもいいものを着てくること
色粉は、天然成分でできているが、色がしっかりとつく。当然、洗濯しても落ちないので、汚してもいい、あるいは捨ててもいいような服を選んで着てくるほうがよい。
顔にも当然撒かれた色粉はつくということもしっかりと覚悟すること
顔についた粉は、当日はどんなに洗顔してもしばらくの間は落ちにくい。その点も覚悟すること。
ホーリー祭はインドだけに留まらず、日本やアメリカにも伝播している!
アメリカ合衆国・ソルトレイクシティでもホーリー祭が行われている
アメリカのソルトレイクシティのみで行われるホーリー祭。粉をかけ合うことはもちろん、文化的なインド舞踊や伝統あるインドカレーも提供される。ホーリー祭は、もちろんアメリカでも大ヒットを収めた。
インドの隣にある国・ネパールでもホーリー祭は行われている
ホーリー祭の展開は日本、アメリカだけではなく、インドの隣にある国・ネパールにも浸透しているのだ。そこでも要素は大して変わりなく、たくさんの人が歓声を上げて大盛り上がりの様子を見せつけている。
出典:concert.ua
意外なことに、ウクライナの首都・キエフでも開催されていたことがわかった
ソビエト連邦が崩壊して誕生したヨーロッパの国・ウクライナでもホーリー祭は行われている。会場は首都のキエフとなり、例えアジアと勝手が違っても熱く盛り上がっていることに変わりはない。