【ベルサイユ宮殿】 フランス旅行で絶対に訪れたいパリの観光名所!

【ベルサイユ宮殿】 フランス旅行で絶対に訪れたいパリの観光名所!

世界史の授業で必ず出てくる「中世ヨーロッパ」。その中で忘れてはならないのが「ルイ14世」「マリー・アントワネット」が暮らした「ベルサイユ宮殿」である。壮大な外観はもちろん、内装も豪華絢爛であり、数百年たった後も、多くの人の心を魅了する宮殿であることを紹介する。

パリを象徴し、フランスの歴史を物語る「ベルサイユ宮殿」

出典:sites.google.com

ベルサイユ宮殿(ヴェルサイユ宮殿とも表記される)

フランスの首都・パリのベルサイユという町にある、国王ルイ14世が建てた、世界で有名な、知らない人はいないぐらいの知名度の高い宮殿。

宮殿、庭ともにすごく広いことが伝わってくる

全体の様子を地図で見てみると、手前に宮殿があって、その裏には回り切れない広さの庭があることがわかる。ちなみに規模は1070ヘクタールの面積を誇り、外装、内装ともに豪華なことから、1979年に世界遺産となった。

写真:宝塚の代表歌劇・ベルサイユのばら

さらに、この宮殿に住んだ、18世紀の華やかなパリの貴族は、日本を代表する有名な漫画になった。そう、池田理代子著「ベルサイユのばら」である。フィクション作品だが、当時のフランスの華やかさ、その時代に生きる貴族の物語は、アニメーションにもなり、宝塚歌劇団を代表する演劇にもなった。

この贅沢な建物はなぜ造られたのか その経緯(いきさつ)に迫る!

太陽王とも称えられた、ルイ14世

実は、ベルサイユ宮殿は、ルイ13世が狩りに使うための建物だった。そこに、ルイ14世が当時の政治方針だった「絶対王政」を示すために、芸術性あふれる増築をすることにした。部屋、廊下、天井、広間・・・改築は留まることがなかった。さらに改築は進んでいき、40年以上の年月をかけて、ついには庭園、礼拝堂、劇場も増設した。

オルレアン朝のフランス国王、ルイ・フィリップ

そして宮殿は、段々衰退していき1789年に権力を失うが、新しく生まれ変わる。新たなフランスの王(オルレアン公爵)、ルイ・フィリップによって、「フランス歴史博物館」へと華麗に変身したのだ。ちなみに中に収められている展示品は、貴族の愛用品がほとんどで、当時の貴族の暮らしぶりを物語る。

ベルサイユ宮殿と言えば、この貴婦人を忘れてはならない

赤字夫人と蔑まれた王妃でもある、マリー・アントワネット

ベルサイユ宮殿で忘れてはならないのが、このマリー・アントワネットという王妃だ。オーストリア女大公マリア・テレジアの娘として誕生し、フランス国王ルイ16世の王妃となった。しかし、国民に重い税金を課した上に自分は贅沢三昧、さらには国内で禁止されている賭け事にも手を出したことから、1793年10月16日にギロチンで処刑された。

豪華絢爛を存分に味わおう!いざ宮殿の中へ!

国王の大居室

その名の通り、国王の部屋を保っていて、ヘラクレスの間・豊饒の女神の間・ヴィーナスの間・ディアナの間・マルスの間・マーキュリーの間・アポロンの間 といった豪華絢爛の7つの部屋が連なっていて、王の権威を表す造りとなっている。

出典:digger666.com

鏡の間

当時高級品だった鏡を惜しげもなく使い、天井から豪勢なシャンデリアを吊るし、銀製品の飾りをあしらった、まさに荘厳な輝きの回廊である。

大膳式の間

こちらは、貴族を集めてパーティーを行ったり食事をするために使われた。ここでも豪華絢爛な飾りが使われ、もう一つあった椅子には臣下が座って食事の様子を監視していたのだ。これは今でも、貴賓を集めてパーティーをするのにふさわしい場所だ。

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戦争の間

馬に乗った勇ましい兵士は大理石で作られていて、「ニメーグ和平における軍隊の勝利」を称えている。その上には金箔青銅の武具装飾と、武器類が流れるようなデザイン飾りが取り付けられ、いかにも勇ましくて高貴な印象が強いと感じられる。

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王の寝室

周りを囲むカーテンが付いている、主にルイ14世が使っていた寝室。ちなみにルイ15世は、別の寝室を使っていた。

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王妃の大居室

王の大居室と反対の位置に造られている。王妃がたいそう気に入っていたので、何回も内部の装飾が変更された。

王の内殿の居室

これは、一言でいえば、王の小居室である。本をたくさんしまう書斎や、執務のための部屋として使われた。

皇太子の居室

現在は閉鎖されていて見れないが、王族で重要な役割を持つ皇太子の部屋である。

王太子妃の居室

王太子の妻、王太子妃のためにある部屋。いかにも女の子らしいインテリアとなっているのが特徴。そして、この部屋は出産にも使われ、ルイ16世、ルイ18世、シャルル10世が誕生した部屋でもあったが、残念ながらここも閉鎖されていて見学できない。

王女たちの居室

2つの控えの間、広い規模の客間、寝室、図書室を複合させた、女性らしさを感じさせる作りの部屋。壁紙やカーテンも花が取り入れられているのが特徴。

マリー・アントワネットの居室

ベルサイユに来ていた、マリー・アントワネットのための部屋。贅沢好きのマリー・アントワネットにふさわしいように何度も内装を変え、拡張した。

出典:www.operas.org

オペラ劇場

後から増設された、演劇、演奏会、さらには議会も行われた、35mの高さを誇る壮大で壮麗な劇場。ここは、最初に紹介した宝塚歌劇団の演劇を行うのにもふさわしい。

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王室礼拝堂

教会でおなじみの礼拝堂。高い天井には天使の絵が描かれ、パイプオルガンを完備していて、いかにも神聖な造りとなっている。ちなみにここでは、結婚式も執り行われた。

ヴィーナスの間

この部屋の役割は大居室へ通ずる主な経路を果たしていて、1668年に完成した。堂々と立っている像はルイ14世で、天井にはローマ神話の愛と美の女神であるヴィーナスの絵が描かれている。そしてこの部屋は王の大居室の一つでもあったのだ。

ディアナの間

月の女神が名前に使われているこの部屋は、ルイ14世が夜な夜なビリヤードに興じた部屋とも言われていて、ここでも豪華絢爛を惜しんでいない。何しろ白と金色、灰色が調和して、神々しい雰囲気を醸し出している。

庭園・小離宮など・・・ 外にも豪華な見どころがいっぱい!

鉄柵門

光が当たると金色が眩しく輝く、建物にふさわしい門。これはまだ序の口で、ここを潜ると、もっと壮麗な光景が待っている。

広々とした庭園

門を潜って中に入ると、緑がきれいに整っていて、真ん中に水しぶきを上げる噴水がある庭園が待ち受ける。ちなみに噴水は、観客を楽しませるショーを催すこともある。

大トリアノン宮殿(グラン・トリアノン)

ベルサイユ宮殿そのものは圧巻だが、庭にはそれに負けない離宮が建っている。元々は小さい規模だったが、ジュール・アンドゥアンの設計によって「大宮殿」に変貌した。現在は、貴賓を迎える迎賓館として存在する。

小トリアノン宮殿(プチ・トリアノン)

これもまた、ベルサイユ宮殿の庭に建つ離宮。元々はポンパドゥール夫人のために建てられたが、完成した時にポンパドゥール夫人は逝去したので、マリー・アントワネットのものになった。

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王妃の農村

先ほどのプチ・トリアノンの敷地内にある、マリー・アントワネットが作った小さな農村。当時、パリの貴族の間では農村ごっこをするのが流行っていたので、マリー・アントワネットも早速取り組んだ。

想像できないかもしれないが、18世紀のパリは嫌な臭いに悩まされていた

写真:排泄に使われていたおまる

ベルサイユ宮殿が建てられ、ルイ14世やマリー・アントワネットが生きた時代でもある18世紀のパリには上下水道が整っておらず、家にはトイレという設備がなかった。なので貴族も庶民もおまるで用を足していた。そして、溜まったおまるの中身を窓から平気で投げ捨てるものだから、街路や広場には悪臭が立ち込めたのだ。その上生ゴミも平気で捨てたので、より耐え難い悪臭のたまり場となったことは言うまでもない。こんな状態が続いてたら当然、ペストなどの伝染病も蔓延した。

写真:ルイ16世

この状況を何とかしようと、国王ルイ16世が立ち上がり、以下のような法律を定めた。その内容は、
”全ての者において昼夜にかかわらず 家の窓からの糞尿の投げ捨てを禁止する”という、づランス法令集にも載った規則だった。

ナポレオンの時代になって、ようやく悪臭地獄は収まった

あれだけ法律を定めても、全く改善されず、あちこちにどんどん排泄物が捨てられ続け、100年後のナポレオンの時代になると、ようやく悪臭騒動からパリは解放されたのだ。

素晴らしき「ベルサイユ宮殿」の見学で押さえておきたいこと

全て見て回るには、丸1日の時間が必要となる

ベルサイユ宮殿は、敷地がとにかく広い、そして宮殿も壮大で、外観も中身も目が奪われる高貴なものである。これまで紹介した見どころをすべて見て、思い出に残るように写真に残すには、1日という時間が必要になる。「せっかく来たのだから全部見るべき」という思いが強いかもしれないが、時間がないという人のために、ベルサイユ宮殿見学に使う時間の一例を紹介する。

時間を定めておくと、計画的に観光できる

まず、ベルサイユ宮殿自体の見学は2時間くらい費やし、小さなプティ、トリアノンは建物だけなら30分間、それに加えて王妃の農村を見たいなら 2〜3時間以上を使い、大きなグラン・トリアノンは1時間をかけて、外にある庭園は、宮殿周辺を少し見るだけなら30分間、グランカナル付近まで行くなら2時間は必要と考えた方がよい。

15ユーロの入場料がかかる

ベルサイユ宮殿に入るためには、15ユーロ(日本円で約2000円)の入場料を払わなくてはならない。ちなみに条件を満たしていれば割引が適用されて、通常よりも高くなってしまうが、丸一日見学できるパスポートも発行されている。


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