カッパドキアはトルコ観光に来たら見てほしい世界遺産‏

カッパドキアはトルコ観光に来たら見てほしい世界遺産‏

アジアとヨーロッパに跨る国、トルコ。宗教行事を大切にし、歴史を刻んだ世界遺産がたくさんあることで有名な国でもある。その中でも指折りの世界遺産が、「カッパドキア」である。これは大地と人間の営みが築いた素晴らしい景観が広がり、見どころもたくさんある遺跡だということを紹介する。

トルコ旅行必見!世界遺産にもなった白眉の遺跡「カッパドキア」

いくつもの尖った岩がたくさん立っているカッパドキアはなかなか圧巻

トルコの首都・アンカラより南東の位置にある、火山活動によって形成された奇妙な岩が集まる標高1200m、面積2500㎢の広大な大地。しかし、そこに人間が手を加えて、より素晴らしいものへとなった。

この大地にはたくさんの文化・歴史などが詰まっていることも忘れず

カッパドキアの大地は、長い歴史・芸術・宗教などが混沌となって、トルコを象徴する場所と言える。さらにここは1985年に複合遺産として世界遺産となった。

トルコの首都であるアンカラからかなり離れた所にあるので秘境の地と言える

改めて、カッパドキアの位置を地図で確認すると、首都であるアンカラより東の方面に、かなり離れた位置にあることがわかる。そしてヨーロッパの方面に位置するトルコ有数の都市・イスタンブールからはさらにもっと離れている。

なぜこのような美しい景観が生まれたのか その謎に迫る!

はるか昔に起こったアナトリア高原に位置する火山の噴火によって誕生した

まるで煙突や針葉樹林のような不思議な岩の大地は、約6000年前に火山が噴火して、火山灰による凝灰岩層を形成し、雨や雪によって浸食され、固い地層と融合したことで誕生した。(写真はあくまでもイメージ)

アケメネス朝のダレイオス1世によって州となり名前が付けられた

紀元前1200年頃、ヒッタイト帝国が崩壊して紀元前600年頃になるとメディア、リディア両王国が境界を争った。これらを治めたアケメネス朝ペルシャ人は美しい馬という意味の名前「カパトグヤ」をこの地に与えた。名前は変更されて、ついに「カッパドキア」という名前となった。

出典:www.flickr.com

初代ローマ皇帝アウグストゥスの支援によって統治したこともあった

紀元前17年になると、カッパドキア全体をローマが統一した。そこには、ローマ帝国皇帝の弾圧を受け、逃れてきたキリスト教徒が住んでいた。彼らは柔らかい岩や岩盤を加工して住居や教会を造った。これから紹介する博物館内にある教会や地下都市は、キリスト教徒によって造られたものが多い。

出典:listverse.com

オスマン帝国によってイスラム教でまとめられたトルコ一色となった

11世紀以降、セルジュク朝の寛容な支配の下、イスラム教とキリスト教は仲良くなれたが、1515年にオスマン帝国が誕生したことによって、カッパドキアはトルコ一色となった。

観光の拠点にもなる、遺跡を代表する4つの都市

出典:gezievreni.com

観光拠点や軍事拠点の役割も果たしているユルギュップでゆったり過ごしたい

宿泊に欠かせないホテルや観光案内所、お土産屋、銀行などが集う町で、カッパドキアの観光拠点となっている。さらには最高の眺めを楽しめるウチヒサールという名所もここにある。

出典:www.willgoto.com

イスタンブールと繋がっている空港も完備された都市・ネヴシェヒル

こちらは、カッパドキアの中で最大の都市となっていて、ユルギュップからバスで15分ほどで行ける、セルジュク時代の面影が残る町。ビザンチン期に建てられたたくさんの教会や修道院が集結している。

世界遺産にもなったギョレメ国立公園はもう圧巻の光景が広がっている

洞窟を利用した小さなホテルが並ぶ街。目玉は、何といっても「妖精の煙突」と呼ばれる煙突のような岩がずらりと立つ、ギョレメの谷で、ここにはこれから紹介するギョレメ国立公園という観光スポットもある。

トルコ国内で最長と言われるクズル川が通っているアヴァノスもおすすめ

ネヴシェヒルまたはユルギュップからともにバスで20分行ける、素焼きの陶器で有名な街。もちろんここで作られた数々の陶器は、豊富な種類があってお土産として売られている。

魅力あふれる見所、異形のパノラマを楽しもう!

街全体の素晴らしい風景を一望できる展望台・クルチャルスラン廟

ユルギュップの広場から10分程度歩いたところで、初代セルジュク朝の王が建てた廟を見つける。ちなみにここは展望台となっていて、ここから眺望できる景色は実に素晴らしい。

人間の手ではなく自然の力によって生み出されたキノコ岩は実に不思議だ

一見、円錐の屋根が付いた家のように見えるが、これは自然の恩恵が作り出した立派な見所・キノコ岩である。名前から想像してみると、まるで菌糸が付いた木から美味しそうなキノコが育っている様子がうかがえる。

360度のパノラマで素晴らしい景色を見渡せる町・オルタヒサール

高さ約80mもある、中央に位置する岩山の砦。名前には「中央の要塞」という意味が込められていて、現在はもろくなっているため登ることはできないが、麓からの眺めもとても素晴らしいものである。

出典:okplanet.ru

岩山を削って造った宿泊用のホテルもきちんと建っているウチヒサール

実際に住居として使われて、敵の侵入を防ぐためにもあった無数の穴がある岩山の要塞。もちろん、頂上からの眺めは感動を誘うものである。なお、ここはギョレメからバスで15分程度でたどりつけ、入るには入場料がかかる。

フレスコ画や教会も併設されているギョレメ野外博物館も立派な見どころ

カッパドキアのあちこちには、イスラム教徒の弾圧から逃れてきたキリスト教徒たちによって築き上げられた教会がある。その数は昔は500もあったが、今では30箇所になってしまった。ここはそのような岩窟教会の博物館で、外観は、あまり目立たないような感じだが、中に入ると鮮やかなフレスコ絵画が描かれている。

出典:yolcu360.com

美しい馬の地という意味の地名を持つ、パシャバー地区

キノコのような形をした岩がいくつも並んでいることで有名なパシャバー地区は、が住むための穴が掘られているが、これらはキリスト教徒たちが敵の攻撃から身を隠すためにあり、その下には長い年月をかけて造った地下8階の大規模な地下都市も見つかっているのだ。

世界屈指の美しい夜景とも言われる、ギョレメ・サンセットポイント

カッパドキアで美しい夜景を見たい時は、ローズバレーサンセットもおすすめだがこのギョレメ・サンセットポイントも忘れてはならない。段々夕日が沈んで空の色が変わってくると、大地には暖かな光が灯ってくる。

出典:www.tatilana.com

2つの宗教の信者が住む岩を削って造った居住区だったゼルヴェ野外博物館

切り立つ断崖が特徴の、1950年代までキリスト教徒とイスラム教徒が仲良く住んでいた渓谷。もちろん、岩窟教会もある。一言で言えば博物館と言うより大自然の中でウォーキングを楽しむという言葉が適している。

淡いピンク色の渓谷であるクズル・チュクルは光によってより映える

またの名を「ローズ・バレー」とも言う、ほんのりピンク色の岩肌が特徴的な谷。さらにそれは沈んでいく夕日の光を浴びると、真っ赤な色になり、「レッド・バレー」と呼ばれる。

見方によってはラクダのようにも見える岩が目玉のデヴレント渓谷

火山灰が堆積してできた岩と、浸食でできた岩が連なる谷。ここにはたくさんのキリスト教徒が迫害から逃れてきたことでも有名で、特に目玉となっているのが写真に写っている、まるで砂漠を旅するラクダのような形をした、ラクダ岩だ。

清流の水と茂る緑であふれるウフララ渓谷は気分をリフレッシュさせる

全長は12mもあり、最も深い所は100mもあると言われている、断崖絶壁の渓谷。この壮大なスケールを楽しむために、歩きやすいように工夫された遊歩道が完備されていて、きれいな清流の川が流れている。

出典:cappadocia4u.com

展望や撮影にピッタリなスポットである、親子岩または3姉妹岩

全部で3つ連なっているこれらの岩も奇妙な形をしていて、名前は親子岩または3姉妹岩と呼ばれている。堂々とそびえ立つその姿は間近で見ると迫力があって、妖精が住んでいるとも言われている。

さらに、地下には迷路のような巨大都市もある!

カッパドキアの地下には多くの都市が眠っているが、次に紹介する2つは、観光にピッタリな規模が大きい都市である。

かつて8000人以上が暮らしていたと言われるカイマクル地下都市

カイマクルから南10km移動するとある、地下7層、深さ85mの地下都市。どの層からでも水を調達でき、通気口としても活躍し、食料貯蔵庫にもなった。ちなみに、カッパドキアのキリスト教徒は地下都市の最後の層に教会を造っていた。

出典:www.sabah.com.tr

長い歴史があって通路が縦横無尽に行き届いているデリンクユ地下都市

カイマクルから南10km移動するとある、地下7層、深さ85mの地下都市。どの層からでも水を調達でき、通気口としても活躍し、食料貯蔵庫にもなった。ちなみに、カッパドキアのキリスト教徒は地下都市の最後の層に教会を造っていた。

多くのキリスト教修道士たちが造り上げた、 洞窟教会

キリスト教でお馴染みの教会は、きちんとした建物だけにとどまらず、洞窟の中にあしらわれている場合もある。ちなみに教会を作る洞窟は基本的に石灰岩でできていて掘り進めやすく、一面に聖人のフレスコ画が描かれているのが特徴。

神聖なセリメ修道院も十分な見応えがあって多くの観光客を魅了する

カッパドキアの中には、かつてたくさんの修道院があったが、今ではたった30か所しかなくなってしまった。写真は数々の修道院の中で特に注目を浴びているセリメ修道院で、岩山をくり抜いて造っている。

現地らしさを残しているミルストーン・ケーブ・スイーツ・ホテル

カッパドキアを訪れて宿泊するなら、やはり近くに造られたホテルに泊まりたい。そのホテルはたくさんあるが、写真のミルストーン・ケーブ・スイーツ・ホテルは特に群を抜いていて、カッパドキアの景色を眺望できる。

険しい岩がそびえ立つ、カッパドキアの大地を楽しむアクティビティ

高く浮かび上がる気球に乗って空からカッパドキア自慢の景色を楽しむ

これまで紹介してきたカッパドキアの壮大な風景は、地上からでも楽しめるが、やはり気球に乗って空から見下ろしてみると、地上の時とは異なる味わいがある。やっぱり高い所から見下ろす、自然の景色はダイナミックだ。

荒い道を駆け抜ける4輪車でのバギーツアーもなかなか面白くて楽しい

カッパドキアの荒い道を旅したいが、徒歩だと疲れてしまう恐れもある。そんな時に役立ててほしいのが、丈夫な4輪が付いたバギーで道を走るバギーツアーだ。これさえあればカッパドキアあちこちの方面へ渡れる。

緩やかな道を歩いていくトレッキングもカッパドキアを満喫できる

本来なら、高原や森林など緑豊かなところで行うトレッキングも、独特の雰囲気があるカッパドキアで行うと、全くの別物に感じられる。しかし、日差しが強いことが多いので、日焼け止めや水分をしっかり携帯するのを忘れずに。

日本から、カッパドキアへ向かうには

アタテュルク国際空港からちょっと時間をかけて向かう方法がある

日本からトルコへは、イスタンブールのアタテュルク国際空港への直行便がある。そこから、空路かバスでカッパドキアへ向かう方法が挙げられる。イスタンブールから飛行機でカッパドキアの県都・ネヴシェヒルへ1時間20分かけて向かうか、ネヴシェヒル・ユルギュップ・ギョレメ行きのバスで10時間かけて向かう手段がある。


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